勝手にできるイメージから連想する

モノクロの画像が多いと思われるでしょう。必ずしもモノクロだけで描いているわけではありませんが、例えば私は写真に関してもモノクロが好きなのです。何故という分析をしたことはありませんが。

殆どの人はあまり関心を示さないようですが、私は一般的な具象絵画においてもまず明暗のトーンで表現できるように練習しています。他人様にあれこれという程のものは描けないのですが、それでも個人的には大きな意味を持つと考えています。描かれた絵が平板に感じて面白く感じないような時は明暗の配置と深度を考えてみれば良いのではないかと考えます。

そんな意味でも、まずはモノクロで色々と遊んでみるのも悪くはないと考えます。遊びという言葉は注意しないと誤解を招くのですが、楽しみながら実験をするということで、別にふざけ半分でやることではありません。しかし強いて言えば、それであっても偶然に何かが生まれるのがアートだと私は思っています。

それはともかく、あまりはっきりとしたイメージを浮かべない状態で適当に絵の具を散らして、適当な時間の後まじまじと眺めると偶然何かに見えてくることがあります。他人に同じものがイメージされるかどうかはこの際は関係ありません。自分が大事なのです。この絵の場合私には途中から居酒屋の雰囲気があるなと感じたので、その方向でちょっと筆を進めました。

しかしながら意図が入ると何故か偶然の面白さは半減すると思います。少なくとも今の段階ではそうです。その部分は完全に私の未熟ですが、それも練習と反復によって解決を図りたいと思います。

こういうものですから絵的に仕上げるとかはありません。ここではそういうことは考えません。作家のような立派なのを描こうとは思わずにできたものを取りあえず楽しむ。

そこから始めたいと思います。