2024年3月20日水曜日

わからないまま描いている


過去を語りますが、若い頃は、絵で身を立てたいと思っていました。その分野は主に商業美術だったのですが、その才能のなさから実現に至りませんでした。今振り返ってもそれは至極当然でした。世には才能と共に努力を怠らない人が居て、私はその面ではズボラでした。多分、比較にならない程…。

しかしながら、若気の至りと言うか、それが解らぬまま過ごしてきました。そろそろあの世が見える頃になってそのことを知るのですが、といって、決してそれが悪かったとも言えません。それはそれで良かったのです。結局私には今があり、それなりに楽しみながら絵を描いています。

もっとも最近は、絵の具をただ無造作に置いている間に勝手にできるようなものを好んでいます。こういうものなら、あまりストレスを感じずに楽しむことができます。そしてもう、誰の評価も要りません。ボーッと描いている状態が今の私には幸せなのだと思います。勿論、そこには苦しみもあります。何等の意図もなく描くことは人には無理だと思います。

全ての出発点は、幼い頃の漫画だろうと思います。子供の頃はどうして絵を描くのが好きなのでしょう。私も漫画のキャラクターを真似て沢山描きました。乗り物が好きだったので電車の絵など好んで描きました。

しかしながら不思議なことに、学校でのお絵描きは全く好きじゃありませんでした。どうしてでしょう。描くのは好きでも、まったく私はどの面から見ても形にならず、褒められるような部分はひとつたりともなかったのです。絵は好きでしたが、授業は苦手でした。今描いている絵だって、きっと学校の先生には不評でしょうね。

しかしそう言うことは、物事を続ける人間には関係のないことです。


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