例えば山や林を歩いていて、そこに今まさに朽ちていくものを発見すると私は欣喜雀躍します。そうです、私の住まいはまるっきりの僻地と言うではないにしても周辺を山に囲まれているのでこのような光景を随所に見ることができます。
これは誰かの手によって、多分周辺の農家の人であろうと思いますが、過去のいつの日かに切り倒されて周囲の枝葉や土などと混ざり合ってゆっくりと朽ちていく姿です。そのままの具象ではなく、かなり表現を自分なりに工夫しています。
世間の多くの人はこのような景色に関心がありません。それは腐葉土とかの類だからです。今は展示をすることはもうありませんが、どこかで作品を展示しても恐らくは関心を持たれることはないと思います。
しかし私はそこに興味を持って描画に取り組んでいます。このブログでもそのような類の作品が多くなると思います。もちろん様々な方向を無視しているのではないのでかなり違った絵も描いていますが、このブログでは概ねこのような作品が多くなります。
切り倒された、或いは伐採された枝の類はそのまま積み重ねられて何に利用されることもないそうです。ちょっと訳知りの人に訊きました。放置してそのまま腐っていくに任せるのだそうです。このことが私にはちょっと不思議です。そういうことで循環しているのでしょうか。
ひとりで林の中に分け入るのが好きです。父もそんな癖を持っていたので、これは多分遺伝だと思われます。しかしその遺伝はどこからくるのでしょう。
夏の間はちょっと控えています。虫が苦手なのです。とくに蜘蛛の類が。専ら歩くのが冬だから自然と枯れた光景になるのだと思います。
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