木漏れ日に面白さを感じるかどうかはその人次第ですが、私はかなり魅了されています。実際それは神秘的であり時には色んなものを想像させるようなものすら浮かび上がってくることがあります。
何といっても作為の外側にあるものですから、そこが面白いと思うのです。起きていることは偶然であって、誰かの作品ではない。しかしながらそれは自然の作品であり、脳を刺激するという点ではまことに捨てがたいものです。どころか、狙っても描けないようなものに遭遇することすらあります。上の写真でも人の顔のようなのが、見える人には見えてくるでしょう。
一部を横にしてやると磨かれた剣のようにも見えます。描いている人ならわかるでしょうが金属のテカリは上手く表現できるとなかなか魅力的なものです。
なにがどう見えるか、と言うのはその人の個性と習慣とその他諸々によって違ってくるでしょうが、些細なことにでも注意を向けてみれば、興味深いものは世間のどこにでもあることに気付くと思います。どんなものが描画のヒントになり意欲をそそられるか、これはもう予想できるものではありません。
これはまた別のところですが、ちょっと怖い顔をしたコックさんにも見えないかな。或いはミジンコなどの微生物を思い起こさせます。足があったらダニを想像するかも知れませんね。ちょっと嫌ですが…。
壁に映し出されたこのような木漏れ日を眺めていると、素粒子論に出て来るダブルスリットのことをふと思い浮かべます。その類の詳しきは私にはとても述べられませんが、まことに世の中は不思議なことに満ちています。
私の絵は、夢の中で見る映像とか、或いは遭難者が時として見る幻覚などとかなり関連しています。私は幻覚と言える程のものは見たことがありませんが、人間の脳の不思議--に関しては、絵を描く者にとっては考えて置くべき事柄だと思うのです。
ややこしいことはいずれまた…。
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